億年のしずくとなりて滴れり

井倉洞吟行<その5>夏の季語になりましたが、ここにこれ以上の季語はないでしょう。鍾乳洞を見るたびに悠久の時を想います。一滴一滴の積み重ねが、やがて億年の時を経てこの鍾乳洞を造り上げ、さらにその滴りは未来へと繋がっていくのです。私が眺めているのは、その途方も無い時の流れのほんの一瞬なのだと、そんなことを想うのです。-続く-(2012年秋詠)

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