蹲に空のゆれをり涅槃西風

かつての会社の同僚を訪ね、縁側のひだまりで男三人が話し込んだ時の句です。縁側はひだまりですが、外の風は冷たそう。手入れの行き届いた手作りの庭に据えられた蹲、その空の映った水に漣がたっていました、、、。(2017年春詠)

啓蟄や土掘る荒き重機の手

啓蟄です。このところの暖かさでもう出ているものもいますね。重機の作業、離れて見れば面白いのですが、近づくと怖い気がします。あの一掻きに啓蟄を待ちわびた何匹の虫たちが入っているのでしょうね、、、。(2017年春詠)

春泥や昔はこんな道ばかり

春泥なんて忘れるほどのカラカラ天気でしたが、とうとう雨が降りました。そしてまた、春泥の道ができたのです。思えば小学校の頃、約1.5kmぐらいを歩いて通いましたが、未舗装路でした。春泥の、、、。(2017年春詠)