庭の奥まった所に、山の斜面に突き出すように作られた厠は木製の古い建物だったが、さすがに寺の厠、掃除は行き届いて清潔感があった。男性用のちょうど用を足す目の高さに窓が切ってあり、そのすぐ向こうが山の斜面で木が茂っていた。何んとは無しに眺めたその窓に、ちょうど光の加減で、、、。(2016年夏詠)
月: 2017年5月
夏暁を来るヒタヒタと走る音
少ないですが時には我が家の横を走る人も、、、。(2016年夏詠)
降りさうで降らぬ田植の空であり
昔のように多くの人が出ての田植風景は無くなりましたが、それでも昨日の日曜日は一日中トラクターや田植機のエンジン音が響いて賑やかでした。昨日は晴れて暑い日でしたが、遠近に動く田植機の風景には曇り空がよく似合います。それも今にも降りそうな深曇りの空、、、。(2016年夏詠)
駅出でてすぐに踏切夏の旅
踏切が珍しい訳ではないのですが、旅に出るとなぜか新鮮、駅のそばにある待ち時間の長い長い踏切さえも、、、。(2016年夏詠)
目つぶれば見て来し方の万緑が
晴天の中で圧倒されるような緑、目を瞑っても緑、、、。(2016年夏詠)
掃き寄せてまた薫風に遊ばるる
風に負けずに掃除をするのも結構楽しいものですが、度重なると、、、。(2016年夏詠)
夏蔦のゆらぎ水面のゆらぎへと
倉敷アイビースクエアの中の広場にある池です、、、。(2016年夏詠)
空豆に残る野の色野のかをり
空豆を食べると夏という気分になります。ビールがあればもっと良いと思うのですが、あきさ亭での句会前の食事です、、、。(2016年夏詠)
睡蓮やぬつと出てくる鯉の口
睡蓮はこれくらいが良いです。茂りすぎて水面が見えないような池を睡蓮が見頃と紹介されても、、、。(2016年夏詠)
水平に空の一枚大代田
田植が始まりました。水の入った広い田圃に朝の光が反射して、上にも下にも空があるようです。時々私の実家の狭い風景と比較してみるのですが、実家の隣に田圃が一枚あって、その次に川があって、また一枚田圃があって、その次に隣家があります。たぶんそれだけの風景が、この一枚の田圃に収まるだろうと、、、。(2016年夏詠)