田の蝌蚪の覗けば右往左往かな

田植から一か月あまりの田圃、オタマジャクシがたくさん発生しています。いきなり覗いて逃げ惑う姿を楽しんでいます。春の季語の蝌蚪ですが、どちらかと言えばこの時期の田圃の蝌蚪のほうが見慣れています、、、。(2017年夏詠)

腰かけて尻の涼しき陶の椅子

先日吟行で「むかし下津井回船問屋」へ行ったら陶枕を展示してありました。昔我が実家にもあって、父が涼しいと言って昼寝で使用していたのを思い出しました。人間の知恵ですね。こちらは頭ではなくお尻ですが、これも涼しいのです、、、。(2017年夏詠)

雨蛙バケツの縁を好みけり

我が家の庭には雨蛙がたくさん居ます。寒い間に土いじりをしていると時々落葉の間から保護色で落葉色になった雨蛙が出て来て後悔します。それは痩せてはいますが大人の雨蛙です。では子供の小さな雨蛙はどこで発生するのか、これが分かりません。我が家の庭には池はありません。木の上でしょうか、気づくのは既に足の生えた指先ほどの小さな雨蛙になってからです、、、。(2017年夏詠)