田植から一か月あまりの田圃、オタマジャクシがたくさん発生しています。いきなり覗いて逃げ惑う姿を楽しんでいます。春の季語の蝌蚪ですが、どちらかと言えばこの時期の田圃の蝌蚪のほうが見慣れています、、、。(2017年夏詠)
月: 2018年6月
青梅雨や山の湯宿の昼灯
いい加減なもので梅雨の晴間も続くと雨が恋しくなる。掲句は昨年、429号線沿いにある小さな温泉、小森温泉の昼灯、、、。(2017年夏詠)
睡蓮や鯉の眼のつぶらにて
睡蓮の間を餌を求めて寄って来る錦鯉、上目使いのそのまなこ、どの鯉もつぶらです、、、。(2017年夏詠)
腰かけて尻の涼しき陶の椅子
先日吟行で「むかし下津井回船問屋」へ行ったら陶枕を展示してありました。昔我が実家にもあって、父が涼しいと言って昼寝で使用していたのを思い出しました。人間の知恵ですね。こちらは頭ではなくお尻ですが、これも涼しいのです、、、。(2017年夏詠)
野にありて己小さし雲の峰
自分の存在が小さく思える瞬間。もう少し、、、梅雨が明ければ、、、。(2017年夏詠)
父の抱く赤子泣くほか無き暑さ
湿度が高いだけに梅雨の晴間の暑さは特別なものがある。孤軍奮闘の若いお父さん、昨年6月22日に見た風景、、、。(2017年夏詠)
凌霄もポストも赤し山の局
句会への途中で見かけた山の中の小さな郵便局、入ればきっと働き者の親切そうな若い局長さんに出会えそうな、、、。(2017年夏詠)
夏暁や遠くに猫のねだり声
夏は早朝の散歩にかぎります。まだ雑音の少ない中でいろいろな音が聞こえてきます。何だか微笑ましい餌をねだる猫の声、、、。(2017年夏詠)
雨蛙バケツの縁を好みけり
我が家の庭には雨蛙がたくさん居ます。寒い間に土いじりをしていると時々落葉の間から保護色で落葉色になった雨蛙が出て来て後悔します。それは痩せてはいますが大人の雨蛙です。では子供の小さな雨蛙はどこで発生するのか、これが分かりません。我が家の庭には池はありません。木の上でしょうか、気づくのは既に足の生えた指先ほどの小さな雨蛙になってからです、、、。(2017年夏詠)
覚むるより眼みどりに覆はるる
庭の木が大きくなって、二階の窓の外も緑です、、、。(2017年夏詠)