「無」考えているときりがないもの、、、。(2017年夏詠)
月: 2018年6月
青き野の底より夏の虫すだく
朝の静寂の中を歩いていると河原の草むらの中から虫の声が聞こえて来る。つい先日までは聞こえなかったのに、季節は確実に進んでいる、、、。(2017年夏詠)
花の名にカタカナ多し梅雨晴間
個人的な感想です、、、。(2017年夏詠)
代田より明けて日本の朝となる
田植の準備が始まり水が張られる。そこにトラクターが入り代田となる。夜明に通ると昨日まで一面の土色だった田圃が一日にして光を持ち、どこよりも早くから輝いている。美しい。これが日本の原風景ではないか、毎年この季節になると思う、、、。(2017年夏詠)
雨降るや植田に万の鈴の音
植田に降る雨音はチリチリと、まるで小さな鈴を振っている音のように聞こえる。それも同時に沢山の、、、。(2017年夏詠)
絵画展見て潤ふて梅雨晴間
図書館に行ったついでに見つけて入った絵画展、絵画教室の生徒さんたちの風景画が中心、それもなじみの田舎の風景、、、。(2017年夏詠)
世の中に怖いものなしサングラス
良いのか悪いのか、何となくそんな気になるのは確かです、、、。(2017年夏詠)
炎昼の黒光して車夫の肌
倉敷美観地区の若い人力車夫、日焼けした肌が汗で光っています。大変な仕事だと思います。私には勤まりません、、、。(2017年夏詠)
緑蔭に風を集めるごとく道
バラ園の奥の少し高い位置に大きな木立があり、ちょうど木陰になる所に休憩用のベンチが置いてある。バラの間を通って来た道がその木陰に集まるように造ってある。風も、その道を通って集まるようで、ベンチに座ると歩き疲れた身体に心地よい、、、。(2017年夏詠)
万緑の山の息する雨上がり
降った雨が雲になって緑の山肌を昇っていく。「やれやれ、やっと上がったよ。」と山も一息ついているよう、、、。(2017年夏詠)