御慶まづ交はす深山の明烏

明けましておめでとうございます。いかに平凡な日々かと分かるような昨年の元旦の第一句です。でも考えてみれば平凡が一番、また一年マイペースで歩んでいきたいと思います。本年も変わりませずよろしくお願いいたします、、、。(2017年新年詠)

柏手の頭上に青き注連飾

昨年12月22日、倉敷阿智神社での句です。一か月前には境内のテントの中で作られていた注連縄がこの日にはすでに飾られていました。新しい藁の青い色と匂い、いいですね。注連飾は新年の季語ですが一足お先に、、、。(2016年冬詠)

大太鼓足裏に響き初祓

古い句を引っ張り出しています。遅ればせの新年の句ですがご容赦を。いつもお参りする落合の木山神社、拝殿に並べられた床几に腰かけ、頭を垂れて祝詞を聴きます。ドンドロドンドロと低い太鼓の音が床を伝わって足裏から響いて来ます。祝詞はよくわからないのですが、太鼓の音と相まってそのリズムが何んとも心地よいのです、、、。(2003年新年詠)

左義長の残り火明し川向

今は休日に合わせた行事が多いですが、本来は今日が「とんど」と言う所が多いのではないでしょうか。掲句は川を挟んだ隣村のとんど、河原で大々的に行われます。夕暮れに散歩に行く頃には、ちょうどその残り火が、、、。(2003年冬詠)

ことさらに一日長き初仕事

俳句を始めて二十年目に入りました。長い割に進歩は少ない。今年は今までの句を一度整理してみようと思っています、、、。パソコンの古いデータを追っかけて行くと、俳句を始めたのは1997年12月25日、年が明けて初仕事の日に作ったのが掲句になります。若かったですね、、、。(1998年新年詠)

凍てし地を光らせほのと初明り

掲句は昨年の句ですが今年の元旦、エイヤッと起きだして新年早々の早朝散歩に出ました。東の山の上の空がほのかに赤く初明かり。数日続く放射冷却で霜の降りた大地が闇の中でかすかに輝いて見えます。冴え冴えと光る遠くの街灯。寒~っ、、、。(2016年新年詠)

正月は給水ポイント一休み

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします、、、。ゴールはまだ先です。ねらいは完走、急ぐ必要はありません。ちょっと休んで、エネルギーを蓄えて、それから走っても、遅くはありませんよ、、、。(2016年新年詠)

藁焼きし匂とんどの帰りかな

私の実家辺りでは14日の夕方だったように記憶していますが、今は休日に合わせるところが多いようですね。TVでは11日の夜のニュースでやっていました。多いのは明日(16日)ぐらいでしょうか、、、。掲句、すれ違った人から藁を焼いた時の匂がした時の句、、、。(2015年新年詠)

初旅の後の日常大あくび

句は昨日の続きです、別の話題を、、、、。昨年の古本市で山手樹一郎の時代小説を三冊貰って来ました。たまには、、、ぐらいのつもりで貰った本ですが、読み始めるとこれが面白い。勧善懲悪で全く悪意が無い。その底に適度な男女のロマンスが描かれており、これも昭和世代には心地よいのです。そんな訳で、床の中で読んでいるとついつい遅くなってしまう。最近は睡眠不足の毎日で、あくびは出るが俳句が詠めない、、、。(2015年新年詠)