腕折りて眠る重機や葛の花

小学生の頃、我が家には何匹も兎がいた。学校から帰ってその餌を採りに行くのが子供の仕事で、春から秋までせっせと葛の葉を採った。葛は栄養があって、美味しいのだろう、兎に限らず牛も山羊も好んで食べた。葛はいくら採っても採り尽くすことが無い。強すぎて、最近では兎もいないので負けてばかり、、、。(2017年秋詠)

一角の秘密基地めき葛の花

葛の繁殖力には恐ろしいものがありますね。大きな木もいつの間にか自分の物にしてしまう。木から木へ移り、下にぽっかり空間が出来ている。秘密基地にちょうどいいなと思ってしまった、、、。男の子に秘密基地は付き物だった。こういう自然に出来た空間はもちろんだが、自分たちで穴を掘って秘密基地を作ったことがあった。数人がかろうじて入れる穴の中に、てんでに家から盗んできた食料を持ち込み、これまた仏壇から持ってきた蝋燭を灯して遊んだものだが、大人に気付かれると次の日には基地は消滅した。今思えばずいぶん危険な遊びだったが、面白さはTVゲームの比ではない、、、。(2010年秋詠)