向日葵や介護の車来て止まる

三本ほど植えてあった向日葵がお婆さんの背丈の二倍ぐらいになって花をつけている。一人になられてからは近くの息子さんの家で寝泊りし、毎日お嫁さんの車で通って来られるのが八時過ぎ。それから雨戸を開ける音やら、仏壇の鈴の音やら、いろいろ指示をされるお嫁さんの大きな声(お婆さんは耳も悪い)が続き、一区切りついた九時頃にデイサービスの車が迎えに来る。我家の前をバック音をさせながら通過し、ちょうど向日葵のへんで止まる。ドアが開き、迎えに来た介護師の明るい声が聞こえる。「おはようございます」「お婆さん来られたで!」「早ようせにゃあ!」、、、一通り連絡事項などが済むと車は出て行く。お嫁さんも後を追うように自分の仕事に出かけられる、、、。(2011年夏詠)