少年のルアー躍らす夏の川

夏です。子供の頃は夏になると川に釣りに行くのが日課でした。竿は自分で作ったごんぼう竿、餌はミミズか青虫が定番でした。竿や餌を買うようになったのは中学生になってからですが、それでも今のようなルアーなんて物は有りませんでした。今の子供たちは持っている道具からして違います。もちろん竹の竿なんか使う子はいません。釣果はと言えば、それはまた別の次元のことのようですが、、、。(2015年夏詠)

水底に鯉連なりて夏の川

今年も農作業のために川の水量が増え、老釣師から聞いた通りに、鯉の産卵時期が来ました。鯉もまた人間の営みに合わせて産卵をするなんて、考えてみれば不思議な事ですね。それもわずかな期間に限られるのですから。数日前からその準備行動に群れている音が、半分草に隠れた岸辺近くで聞えています、、、。掲句の鯉はまったく関係の無い、ゆったりと泳ぐ、太った、半分飼われているような川の鯉です、、、。(2014年夏詠)