間延びして鳥の声する朝曇

今日は大暑、、、。子供の頃に朝目覚めると、遠くの山から何んとも不気味な、悲し気な声が聞こえることがありました。何だろうと思いながらもいつもうやむやで、次に聞くまで忘れているのでした。成長して横溝正史を読むようになると、その中に「鵺(ぬえ)」が出てきました。その記述が子供の頃に聞いた声とあまりにも一致するので、たぶんあれがヌエではなかろうかと思うようになり、その声を思い出しながら小説を読みました。やがてインターネットが始まると、その中は知識の宝庫でした。ヌエの正体はトラツグミという鳥と書いてある。姿も見えるし、声も聞こえる。恐る恐る聴いたその声は見事に一致しました。なんだ、あの不気味な声の正体はこんな鳥だったのかと、、、。掲句の鳥はヌエではありません、、、。(2016年夏詠)