田蛙に皆既月食ゆくりなし

昨年の5月26日は皆既月食だったようです。田蛙は春の季語ですが、この辺りで田水が入り田植が始まるのは五月の下旬、すなわち田蛙の合唱が聞こえるようになるのは今頃からなのです。蛙たちに皆既月食はどう映ったか、、、。(2021年夏詠)

田蛙の声止みしとき真の闇

水が入ったのが四日前、次の日の夕方に代掻き、一日置いて昨日の夕方に田植が終わった近所の田圃。今朝散歩の途中で見ると、まだ濁った水の中に粒々の入ったゼリー状の大きなかたまりが二か所も。蛙の卵です。驚きです。そもそも水が入ると待ってましたとどこからか出て来る蛙が不思議なのですが、田植が終わって一晩たった田圃にもう卵があるなんて、、、。(2018年夏)

夜の疲れ昼に癒して田の蛙

<早苗籠>-9 いまだに不思議なのですが、田圃に水が入ると急に蛙の声が聞こえるようになります。田蛙です。夜の田圃は賑やかです。一斉に鳴き出して、一斉に静かになります。これも不思議ですね。その蛙、夜に備えて休息しているのでしょう、昼間はいたって静かです、、、。(2017年夏詠)