蒲公英の一つに一つ小宇宙

先日、散歩の途中で小学生の男の子が話しかけてきました。「タンポポがきれいじゃなあ。タンポポには黄色と白があって、黄色は外国から来たタンポポなんじゃ。白色が日本のタンポポで、僕は白のほうが好きなんじゃけど、今はめったに無いんで。去年橋の所に一つだけ咲いとったから今日行ってみたらちょっと増えとった。うれしかった。きれいじゃったで。行ってみて。」どこの子か知らないけど、このまま育って欲しいものです、、、。(2018年春詠)

蒲公英の球体欠けて行く真昼

タンポポの種が風に吹かれて球体を離れていく様子と、海の中の藻に産み付けられた卵から孵ったばかりの稚魚が藻を離れていく様子はよく似ていると思う。その様子は、まるで最後までくっついている一点を自ら振り払うような仕草をしているように見え、離れると同時に力が抜けたかのように後は風まかせ、水まかせで漂って行く。自然はうまく出来ている、、、。(2014年春詠)

一面のたんぽぽ白に黄に白に

タンポポには白と黄があって、背の高さもいろいろです。調べてみると在来種と外来種があって、外来種は黄色、在来種には白色と黄色があるようなことが書かれています。さらにそれが雑種になって、と複雑なようなのでそれ以上は調べませんでした、、、。掲句、我家の裏の土手に咲いたタンポポ、こちらは明らかに交配が進んでいるようです、、、。(2012年春詠)

蒲公英の発つ時近し飛行音

二年目に入り、また原点に戻って古い句を持って来ました、、、。このブログに使っているソフトは WordPress という無料のソフトですが、よく出来ていて、予約投稿という便利な機能があります。その機能を使い、だいたい一週間ぐらい先を目処にして書くようにしています。今(書いている今)は五日の啓蟄です。青空が広がり、やっと暖かくなりました。囀も聞こえています。そうすると、予約投稿した五日の啓蟄の句はちょうど合っていたなあ、と喜んだりするのです、、、。(1998年春詠)