大樹あり大樹にかかる藤のあり

掲句は昨年の近くの神社の杜での句ですが、朝の散歩で河原に生えた藤に花を見つけました。桜も早かったけど藤も早いようです、、、。ここから余談です。歳時記の索引を見ると「藤」は春、その隣に「ふじ」こちらは秋となっています。さてこの違いとは、、、?(2022年春詠)

老いし眼の届かぬ高さ懸り藤

阿智神社の参道脇の高木の、そのまた上に藤の花が見えます。ずいぶん高いのです。眺めていると通りかかった二人連れの老人が「今年は藤が咲いとらんなあ」と言いながら上を眺めています。教えてあげようかと思ったのですが、それが、二人が眺めているのが、ちょうど私が眺めている藤の方向なのです。私が教える事を躊躇している間に二人は通り過ぎて行きました、、、。(2018年春詠)

千年の齢の藤や根の若し

散歩に行く河川敷の水際に自生している山藤が花をつけ始めました。むせるような濃い匂いが漂っています。水際で登るところがないので地を這っているのが少しかわいそうですが、強いものですね、、、。掲句の藤は倉敷阿智神社の藤、本当は千年も経っていないそうです、、、。(2016年春詠)