野分後雲の混ぜられゐたりけり

今年は台風が来ないのかと思っていたら、次から次によく来ますね。先日の10号で被害があった岩泉、懐かしい感じがして記憶をたどって行ったら、学生時代に確かに行ったことがある場所でした。駅前の旅館に泊まり、次の日の朝、バスで龍泉洞という近くの鍾乳洞へ行きました。その旅館、相部屋になったのですが、お互いに無口で、とうとう一晩、一言も話をしませんでした。今思えばおかしな話ですが、思い出すきっかけが水害の報道だったのは残念なことです、、、。(2014年秋詠)

すれ違ふ雲の早さも野分かな

すみません、晴れの国岡山のノー天気な句です、、、。台風も今は天気予報で逐一細かい情報を知ることが出来ますが、昔の人はどうだったのでしょう?ずいぶん怖かったでしょうね。全く得体が知れないものがジワジワと近づいて来るのだから、、、。(2014年秋詠)

夜の闇をきしませ野分通過中

台風が南の方を通過すると、岡山県北東部の奈義町あたりを中心に「広戸風」と言われる局地風が吹く。先日の台風18号のときも、津山地方では日暮れまで強風が吹いていた。暴風警報が出ていたのもこの県北だけだった。また次の台風19号が同じようなコースを通るらしい。さてどうなることやら、台風はひたすら通過するのを待つ他はない。掲句は昨年のこと、、、。(2013年秋詠)