青嵐山肌をなめ川をなめ

山肌に風が当たると木々は白く葉裏を見せ、それが広がったかと思うと、風の動きに従って波となり押し寄せて来る。大川に出るとさっと波が立ち、これもまた面となって走って来る。風が過ぎると元の山と川。幾度となく繰り返される。風が気持ちよい季節、、、。(2014年夏詠)

飛行機の音の流され青嵐

(6月3日)今日にも入梅かという日です。風の強い日ですが、青嵐とは少し違いますね。飛行機は音ばっかりで、姿はありません。こちらも、掲句の時と違い雲の上だからです、、、。それでも、幸いなことに、昨日までの暑さが嘘のようです。過ごしやすいですね、、、。(2013年夏詠)

青嵐トトロ出さうに木々揺れて

やたらと敷地の広い会社だった。少人数になってからは植栽の手入れもままならず、夏になれば大木に青葉が茂った。強風が吹くとその青葉が煽られて大きく揺れる。遠くから見るとまるで「隣のトトロ」のワンシーンのように見えるのだった。どんぐりの木もあった。(2009年夏詠)