青柿の音して落つる背戸の闇

青柿の落ちるシーズンです。夜の闇の中で突然音がします。音の後から青柿の落ちた音と気づくまでの僅かの時間ですがビックリします。たくさん生ってたくさん落ちて、程よい数の収穫が出来ればよいのですが、、、。(2020年夏詠)

青柿や猫の寝そべる風の道

暑ければ涼しいところを、寒ければ暖かいところを、猫は実によく知っている。その一つが風の通る柿の木の下であったりする。無防備かというとそうでもなく、眼だけは常に人間を追っている。「また来たか。まあ、このまま静かにしておこう。人間なんてすぐに気付かず行ってしまうさ」ぐらいの顔をしているように見える。(2000年夏詠)