山上に発電風車黄砂ふる

霞なんだか、黄砂なんだか、はたまたPM2.5なんだか、と思って眺めた遠くの山上に発電用の風車が並んでいるのを見つけた時の句。そう思って眺めると、遠くの山のいくつかは頂上付近の木が伐採されて、なんだか散髪の後の頭のようにスッキリしている。発電風車やソーラーパネルが並ぶのだろうか、、、?(2016年春詠)

鉄塔に薄き日輪黄砂降る

近くにある高圧の送電線用の鉄塔を見上げると、ちょうど鉄塔の先に太陽がかかっていた。普段なら眩しい太陽が、くすんだ赤色に見え、周囲は汚れた黄色に縁取られて見えた。明るいはずの春の午後が何となく薄暗く、うそ寒い感じがした、、、。黄砂は昔からあったが、今ほど多くはなかったし、春になった証のようなものだと思っていた、、、。(2000年春詠)