今日は田舎へ墓掃除に行ってきます。毎年の事ですが暑いんです。もうこれぐらいで勘弁してもらおう、と毎年適当なところで止めてしまいます。お墓の中では、おいおいもうお仕舞かと思っているか、暑いから無理はせんでもええよと思っているか、きっと後者のほうだと、これも勝手にそう思って、、、。(2017年秋詠)
八月のいきなり鵙の鳴く日かな
八月になると鵙の甲高い威嚇するような声が聞こえるようになる。それもいきなり、散歩の途中の二階建ての家の一番高いテレビアンテナの上から降ってくる。あの声を聞くと秋が来た事を感じる。実際はまだ八月で、昼間は相変わらずのうだるような暑さにまいっているのだが、、、。(2017年秋詠)
やせ猫の路地に草食む秋初め
何はともあれ今日は立秋です。小さな小さなところから、ほんの小さな秋の気配を見つけて、気分だけでも秋になりましょう。そのうち本物がやって来ます、、、。(2017年秋詠)
テーブルに白桃二つ原爆忌
また一年、平和に過ごせました事に感謝です、、、。(2017年夏詠)
熊蝉の声に負けたる烏かな
県南へ行った時のクマゼミの声、すごいですね。蝉時雨と言いますが、あれは時雨ではありません。蝉夕立、あるいは蝉豪雨でもよいでしょう、、、。(2017年夏詠)
風の道つくりて座る夏座敷
こことここを開ければ風はこう通り、と記憶をたどりながら、たてつけの悪くなった実家の戸を開ける。家じゅうを一回りして座るとさっと風が抜けて行く。昔と同じ風、、、。(2017年夏詠)
落蝉の指出せばまたしがみつき
蝉の季節になりました。ちょっと数が少ないのは暑すぎる天候のせいでしょうか、、、。(2017年夏詠)
涼しさをもらふ町屋の夢二展
冷房の効いた部屋での展示会は夏場の吟行の恰好の逃場になる。なんて言うと受付の方に叱られそうですが、「〇〇展」の文字を見るとつい入ってしまいます。入ってはみたけれど、という〇〇展もありますが、掲句の〇〇展は大当たり。竹久夢二の絵に心まで涼しく、、、。(2017年夏詠)
遠雷を言ふて黒衣の女かな
八月になりました。夏ももう少し、、、。(2017年夏詠)
鳴き尽くす蝉の一生落ちてなほ
もう七月も終わりです。蝉時雨、蝉時雨。そろそろ帰省して墓掃除だけはしなくては、、、。(2017年夏詠)