散歩に出ると、日毎に夏が近づいて来る感じがします。河原でヨシキリが鳴きだしました。と思ったらもう揚羽も出てきましたよ。もちろん、土手の桜は蕊を降らせて、そろそろ葉へと、、、。(2016年春詠)
法然の真筆やさし春燈下
誕生寺の宝物殿に見つけた法然上人の書、真筆とのこと。優しい字が並ぶ、が読めない、、、。(2016年春詠)
千年の齢の藤や根の若し
散歩に行く河川敷の水際に自生している山藤が花をつけ始めました。むせるような濃い匂いが漂っています。水際で登るところがないので地を這っているのが少しかわいそうですが、強いものですね、、、。掲句の藤は倉敷阿智神社の藤、本当は千年も経っていないそうです、、、。(2016年春詠)
風なくば幟揺れざる牡丹園
そろそろ夏の季語が見え隠れ、、、。近所の寺のぼたん祭も昨日が初日だったようです。お手伝いの檀家の方は大変だろうと思います。暑くなると元気がなくなる牡丹、行くなら早い時間か、、、。(2016年春詠)
花蘇芳一枝百とも二百とも
今を盛りと花蘇芳が咲いている。桜の花の後で余計にその色が目立つ。いったい一枝にいくつ花が付いているのだろうと思った時の句。成長が早い、、、。(2014年春詠)
夜半の春ティッシュ栞に句集閉ず
最近すぐに眠くなって読書が進まない。かと言って朝までぐっすりとはいかず、早くから目覚めて鳥の声を聴いたりしている、、、。(2014年春詠)
生垣にざうり干されて暮の春
そろそろ生垣の剪定に入らねばと思いつつ日々が過ぎて行きます。それはさておき、生垣は履物を干すのにちょうど良い。特にゾウリは座りが良い。掲句、通りがかりに見た近所の生垣、、、。(2014年春詠)
花種の袋を持てば風の音
昔毎年メーデーの頃に組合から花の種が配られていた事がありました。たいそうな花ではありませんが、袋には鮮やかなカラーで咲いた花の絵が描かれ、持てばサラサラと乾いた音が聞こえます。見た目とその音で選んだ種が、実際に咲いたのかは記憶に無いのです、、、。(1999年春詠)
だんだんと散歩遅るる日永かな
一つには日が長くなることもありますが、それよりも暑くなる事のほうが大きな理由かも知れませんね、、、。(2015年春詠)
てふてふの自由よ塀を越え戻り
なぜか蝶々の自由さが欲しかったのでしょうね。古いこんな句がありました、、、。(1999年春詠)