棚田の底の公園から見ると、上部の棚田の縁のようなあたりに民家が点在しています。その家々をつなぐように、道もまた棚田に沿って、上ったり下ったりしているのです。エンジン音に目をやると、そんな棚田沿いの坂道を見慣れた宅配車がゆっくりと上って行くのが見えました。走っているのはその車だけで、ちょうど映画のワンシーンかなにかのように見えました。<その9>(2009年秋詠)
渡辺牛二の俳句ワールド
棚田の底の公園から見ると、上部の棚田の縁のようなあたりに民家が点在しています。その家々をつなぐように、道もまた棚田に沿って、上ったり下ったりしているのです。エンジン音に目をやると、そんな棚田沿いの坂道を見慣れた宅配車がゆっくりと上って行くのが見えました。走っているのはその車だけで、ちょうど映画のワンシーンかなにかのように見えました。<その9>(2009年秋詠)