蝉の飛翔は上手じゃあない。何やかやによくぶつかる。掲句の蝉は壁、ぶつかって地に落ちて仰向けのまま動かず。たまたま余命の少なかった蝉かと触ろうとするとジジジジと鳴いて飛んで行ってしまった。遊んだような遊ばれたような気分、、、。(2024年秋詠)
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蟋蟀の声転がりてころがりて
コロコロコロコロ、どこへ行ってもコロコロコロコロ、、、。(2024年秋詠)
厄介な髭と言ふもの秋暑し
また秋暑しの句を。もともと濃いほうじゃあないので少しぐらい伸びてもどうって事無いのだけれど、いざ剃ろうとすると汗がまとわりついたりして暑いと意外と厄介、、、。(2024年秋詠)
鍵かけて出る秋の蚊を閉じ込めて
実家の玄関の鍵を閉めようとした時に隙間から一匹の蚊がブ~ンと中に入っていった。まあ蚊だからいいかとそのまま中に閉じ込めて鍵をかけた。蚊の寿命ってどれくらいなのだろうか。どう考えても次に開けるまで生きてはいないだろう。次に開けるのは一か月後、、、。(2024年秋詠)
秋の蚊に夏の名残の蚊遣香
秋の蚊はしつこいですね。夏の間は来なかった蚊が涼しくなって元気になって、残り僅かの命とばかりに襲って来ます。戸外に使い差しで消していた蚊取り線香があったのを見つけて、湿っているかなと思ったけれど何とか火が点いて一件落着、、、。(2024年秋詠)
熟れ初むる林檎二つにほのと紅
掲句は昨年のお盆前の句、いつも行くプールのそばの手の届きそうな所に見つけたリンゴの実。この辺りでは珍しい。上手く熟れた所が見てみたいと、日々の変化を楽しみにしていました。ところがお盆過ぎのある日、いくら探してもその実が無いのです。見つけた時よりは色づいていたものの、まだ食べるには早すぎる色でしたから、木の持ち主が採ったとは思えないのですが、、、。(2024年秋詠)
かなかなの渦に溺れてしまひさう
昨年の実家での句です。こちらでもヒグラシの声は聞こえますが昔より数が減ったような気がしています。実家では逆です。人間が減って自然が増えたせいか、四方からの声が波となって押し寄せてくるほどに聞こえて来ます。溺れてしまいそうなほどです、、、。(2024年秋詠)
収まらぬ秋暑この世の終かと
去年の秋は暑かったですね。今年もその予報。当分秋暑しの句が使えます。いつまで続くか、、、。(2024年秋詠)
切先の触れてビリりと西瓜かな
谷川の冷水に丸ごと冷やした西瓜をまな板に置き包丁の刃を当てる。途端にビリリと音がしてひびが入り、子供たちの驚きの声がもれる、、、。昔はこんなだったなあと二人で一つずつ、パックの西瓜を口に運ぶ、、、。(2024年夏詠)
風あらず肌に煮詰まる秋の汗
夏も暑いが秋も暑い!、、、。(2024年秋詠)