田圃のそばを歩いていると遠くで何かがぶつかったような大きな音、とたんに田圃の中から鷺の首がひょいと出てきた。鷺も驚いたのだろう音がしたほうへ顔をむけて、そのあとで私に気づいたようだった。私は音よりも鷺の首に驚いた、、、。(2023年夏詠)
タグ: 青田
大青田風を形にしてをりぬ
青田も青田風も好きな季語ですが、今日は青田での一句。すぐそばに田圃のある生活です、、、。(2023年夏詠)
大青田鷺より他に姿無く
いつも思う事ですが、稲の生長って早いですね。ほんの一か月前が田植だったような気がするのですが、もう青々とした田圃になっています。お百姓さんはちょっと一息、田圃にいるのは鷺だけです、、、。(2023年夏詠)
昨日人今日は青田の波を見る
外出の少ない日々、久し振りの倉敷での句会の次の日の朝、広がる青田を見ての句。ちょうど昨年の今頃。今年も同じ、、、。(2020年夏詠)
雲の影青田一枚舐めて行く
田圃より一段高い土手の道から見える好きな景の一つです、、、。(2019年夏詠)
風の無き青田に万の息遣ひ
早い物です、田植から一か月半、もう一面の青田になっています。風のない早朝に田圃の側を歩いていてふとこんな感覚におそわれました。命あるものの息遣いです、、、。(2018年夏詠)
鷺の首青田の朝を浮き沈み
稲の生長には驚くばかりです。すっかり青田になり、背丈もずいぶん伸びました。鷺の頭に見え具合でそれが分かります、、、。(2017年夏詠)
ひび割れの奥に地の闇青田干す
ちょうど青田になった頃、根をしっかりさせる為に一度水を抜いて田を乾かす。昔はもっと遅かった気がするが、今の稲作は田植から収穫まで四か月、今が干し時のようだ。水が引いて太いひび割れが出来、土の匂いがしてくる。しばらく乾かした後に、いつの間にかまた水が入れられている、、、。(2017年夏詠)
植田から青田へ雨の五日かな
<早苗籠>-10 去年は田圃が植田から青田へ変わる頃に雨が多く何日も散歩に出られない日が続きました。やっと晴れて出かけると、田圃はもう青々として青田の様相を見せていたのです。早いものですね、、、。これで早苗籠の十句終了です、、、。(2017年夏詠)
何やらが逃げて青田の水匂ふ
すっかり青田になった県北の田圃、逃げたのはたぶん蛙でしょう。炎天に曝された水が匂ってきます。田圃の土の匂いです。記憶の底に染み付いた懐かしい匂いです、、、。(2000年夏詠)