うまいこと抜け出たもんだと思った近所の紫陽花、一枝だけがフェンスの間から外に出て大きな花を付けている。中に入れようと思ってももう無理、、、。(2024年夏詠)
投稿者: 牛二
鳶の影音なく過ぎて夏野かな
日差の中で河原を眺めながら句材を探していると、黒い影が後からスーッと過ぎて、その影を追っかけるように上空を一羽の鳶が過ぎて行った。ただそれだけの事、、、。(2024年夏詠)
分け入つて茂みのおどろおどろかな
昔は山が怖いなんて思った事はなかったのですが、今は人の手の入っていない山を前にすると怖くなります。野生の動物も怖いですが、梅雨時の生い茂った山の薄暗がりも何だか飲み込まれそうで、、、。(2024年夏詠)
十薬や手入れ届かぬ庭の隅
そう言えば乾かしてお茶にして飲んでいた事もあったなあ。それも昔、今は、、、。(2024年夏詠)
黒南風や傘ごと持つていかれさう
何も雨降りの風が強い日に散歩なんかしなくても、と自分でも思いつつ、、、。(2024年夏詠)
布切の如く轢死の蛇の皮
車に轢かれた蛇は運が良ければ鳥葬になりますが、運が悪ければその場で何度も輪禍に遭った後に、ペラペラの布切れのような干物になってその場に、、、。(2024年夏詠)
いざ山へ姫女苑咲く野を分けて
またまた姫女苑の句です。こちらは実家でちょいと山へ行ってみたくなって出かけた時の句です。最近は山へ入る人も少ないので道を手入れする人も無し。かつて道だった所も今は姫女苑の咲く野原の一部です。そこから山へ入るとこれまた続く道なき道、、、。(2024年夏詠)
風に手を添へてあいさつ夏帽子
いつも大きな帽子の近所の方。その帽子がよく似合っている、、、。(2024年夏詠)
様々な者がモゾモゾ梅雨湿り
汚くしている訳ではないのに、どこかすっきりしない梅雨の季節、、、。(2024年夏詠)
雨蛙声が声呼ぶ雨意の風
梅雨に入りましたね。あの小さな体でよくあんな大きな声が出るもんだと思う雨蛙。一匹が鳴きだすと次から次へ。賑やかこの上なし、、、。(2024年夏詠)