家が古くなると雨樋も古くなる。どうやら途中に穴が開いているらしい。雨が続くと二階の雨樋から一階の屋根にうるさいぐらいに雨だれが音になる。住人も年取れば家も年取る。いまさら直してもなあと思う、、、。(2024年夏詠)
月: 2025年6月
一日を重ねて三日梅雨ごもり
雨も三日も続くと、、、。(2024年夏詠)
梅雨寒に臭うヤードのスクラップ
近くにあるスクラップヤードの句。何度か火災があって、その残骸が何年も経っているのにいまだに臭うのです、、、。(2024年夏詠)
沖縄忌より次々と日本の忌
日本では今年は戦後八十年、新聞でも関連記事がずいぶん早くから取り上げられています。それを目にする度に平和への思いを新にするのです。今日は沖縄忌、沖縄慰霊の日です、、、。戦争をしても何も良い事は無いのに、中東ではまた新たな戦争の火蓋が、、、。(2024年夏詠)
見おろして雲とその影大夏野
雲海は一面の雲だがこちらはぽっかりと浮かんで流れてゆく幾つかの小さな雲。その影が野にあり、雲といっしょに流れてゆく。ゆっくりと、、、。(2024年夏詠)
心地よき夏至の雨音朝まだき
どうも朝が早いと思っていたら今日が夏至だとか。どうりで早いはずです、、、。(2024年夏詠)
シャツ一枚パンツ一枚梅雨の窓
昭和の時代、一時期を過ごした安下宿の二階を思い出しての句。窓の外に電信柱があって、門限を過ぎたらそれを上って二階から入るようにと、前の住人から教えられていた。利用した事数度、古き良き時代、、、。(2024年夏詠)
紫陽花やフェンスの隙間抜け出して
うまいこと抜け出たもんだと思った近所の紫陽花、一枝だけがフェンスの間から外に出て大きな花を付けている。中に入れようと思ってももう無理、、、。(2024年夏詠)
鳶の影音なく過ぎて夏野かな
日差の中で河原を眺めながら句材を探していると、黒い影が後からスーッと過ぎて、その影を追っかけるように上空を一羽の鳶が過ぎて行った。ただそれだけの事、、、。(2024年夏詠)
分け入つて茂みのおどろおどろかな
昔は山が怖いなんて思った事はなかったのですが、今は人の手の入っていない山を前にすると怖くなります。野生の動物も怖いですが、梅雨時の生い茂った山の薄暗がりも何だか飲み込まれそうで、、、。(2024年夏詠)