どかす葉の下より蛙コンニチハ

よくあるんですよ、こんな事が。もう少し前ならもう一度葉っぱを掛けたり、土に埋め戻したりするのですが、この時期ならもう大丈夫。「ゴメン、ちょっとどいてよ」と心の中で言いつつ構わず作業、蛙もさっさと逃げてくれます、、、。(2022年夏詠)

土出でしばかりか濡れてやせ蛙

あまりの暖かさに時々蛙の声が聞こえてきます。今年は早いですね。掲句は昨年の初蛙、冬眠の間に脂肪を使い果たしたのかやせっぽちでした。私が掘り出したわけではありませんよ。念のため、、、。(2022年春詠)

柄杓にて蛙汲み出す甕の底

雨水受けに置いている甕、水は日々の水やりで使います。なぜか蛙がよく入ります。水と一緒に汲み出そうとするのですが、器用に柄杓を避けて泳ぎ回ります。それもこれまで、さすがに水面が下がり、水が少なくなるとこちらの勝ちになります、、、。(2021年春詠)

水ありて命湧きけり蛙鳴く

川の流れが分岐して土手のすぐ下に細い流れが出来ている。細いけれど流れは豊か、軽やかな音を立てて流れている。春になるとその音に蛙の声が加わる。鳴いている位置が良いのだろうか、ケロロケロロと水音に負けないぐらい軽やかな声、、、。(2017年春詠)