樹はその葉を落として旱に耐えます。芝は葉を捩るように細くして旱に耐えます。サンダル履きだとそのとんがった葉先が足をつついて痛いぐらいです、、、。(2021年夏詠)
カテゴリー: 2017
囀の咲けよ咲けよと聞こえけり
そろそろと思うと鳥の声までこんなふうに、、、。(2017年春詠)
囀の河を挟みて相寄らず
気づいた事ですが、よく聴いていると、囀には必ずと言っていいぐらいそれに応える囀があって、お互いに鳴きかわしているようです。近くの場合もありますし、耳を澄まさないと聴こえないような遠くの場合もあります。最近はそれを聴き分けるのを楽しみにしています。掲句の場合は吉井川の向うとこちら、鳥はホオジロ、、、。(2017年春詠)
春昼の声のやさしき広報車
さて何の広報車だったか、、、。(2017年春詠)
春の雨ひとかけ朝のチョコレート
TVに増えた健康番組、身体に良い食べ物がやたらと増えて困ってしまう。その一環、、、。(2017年春詠)
春雨や濡れて色増すトルコ皿
倉敷美観地区にあるトルコのお店、軒先に異国の雑貨が並んでいる。トルコ皿もその一つ。いつもその鮮やかな異国模様を見て通る。いつも見るだけだがその日は雨、雨の中で濡れた皿の模様がいつもより更に鮮やかに見えた、、、。(2017年春詠)
路地裏は風のたまり場黄水仙
水仙は冬の季語、黄水仙は春の季語です。県北と県南の差を感じるものに水仙の咲く時期があります。今年は暖冬で、県北で初めて年末に咲いた露地に自生した水仙を見つけました。それから徐々に増えて、今が盛りぐらいです。黄水仙はまだこれから。あれ?暖冬だったのに、と思っています、、、。(2017年春詠)
春泥の抜き差しならぬ足の位置
散歩に行く土手の道に一か所だけアスファルトが途切れ、雨が降ると必ず水たまりが出来るところがある。そこを車が通るものだからもう大変、硬そうなところを選んで足を運んでいると、何かのゲームのようにどうにもならない体勢に、、、。(2017年春詠)
逆立ちの鯉の屍寒の川
水量の減った川の底に何やら見慣れないものが見える。近寄ってみると頭を下にした大きな鯉、一向に動く気配はない。よく見ると多少色も変わりかけているようで、死んで数日と言ったところだろうか。寒さに耐えられなかった老鯉か。それにしてもどうして逆立ちなんだろう?と想像を膨らませた寒かった昨年の句、、、。(2017年冬詠)
少年の狩猟本能寒雀
子供の頃は何とかして捕まえてやろうと工夫したものです。今は何とかして友達になりたいなあと思うのですが、、、。(2017年冬詠)