さすがに朝寒いと感じられる日があるようになった。そんな朝、大川の広い川面に波が立っている。朝日との関係でちょうど銀色に見える波が何重にも重なって続いて来る。それも重そうな、寒そうな色で、、、。(2025年秋詠)
芒原実は獣の住処にて
散歩途中の更地になっていた原っぱが何年もたつうちに芒原になってしまった。そこに通りかかるとひょっこりと狐が現れて道を横切って行った。狐もこちらを見て一瞬ギョッとした顔つきになったが、そのままそそくさと芒の中へ消えて行った。消えて行ったあとを見ると少しだけ地面に近い辺りが広がった感じだったが、これなら獣道とは見えないぐらいだった。また会いたいものだと思っているが、以後見かけていない、、、。(2025年秋詠)
葉の落ちていよよあらはに榠櫨の実
と言うか、葉が落ちるまでほとんど思い出す事もなかった近所の榠櫨の木。葉が落ちて実が二つ三つ見える、その存在感、、、。(2025年秋詠)
深秋のはやポケットに手を入れて
暑くなったり寒くなったり、出入りの激しい最近の気候。ふとポケットに入れた手が心地よい朝、掲句は昨年、、、。(2025年秋詠)
体操の楽乗せて風秋深し
朝の散歩途中に西の遠くのほうから時々ラジオ体操の音楽が流れて来る。ここから少し西へ行けば工業団地がある。音の具合からたぶんその辺りのような感じがする。場所は違うが、働いていた頃が懐かしい、、、。(2025年秋詠)
三階へ外階段の秋夕焼
そう高くはないビルだが丘の上にあるとずいぶん高く見える。その階段のある西壁が夕日に染まっている。上ってみたい気もするが、、、。(2025年秋詠)
新蕎麦や昭和レトロの店構へ
他に食べる所も無さそうなので入った某所の小さなお蕎麦屋さん。テーブルは一つしかない。髪型でそれとわかる昭和時代のアイドルの、ずいぶんと古いポスターが貼ってある。名前は出て来ない。蕎麦の細かい事は分からないが、味は美味しかった、、、。(2025年秋詠)
ぬつと出てうれしき秋の朝日かな
「やっと朝日が恋しい季節になって来ました」と書く予定でこの句を用意していました。ところがどっこい、昨日の朝の暑い事!どうなっているのでしょう?またTシャツ一枚での散歩に戻りました、、、。(2025年秋詠)
流れ来る先に故郷鰯雲
見上げた朝の空に大きな鰯雲が流れています。その流れ来る西のほうに我が故郷がある。ただそれだけの事なのですが、ちょっとした望郷の気分に、、、。(2025年秋詠)
通るなと言ふほど葛の茂りけり
葛湯に葛切り葛根湯と葛にはお世話になっていますが、あの野を覆う勢いにはどうも、、、。(2025年秋詠)