昨年の菩提寺での母の十三回忌、開け放たれた本堂に上がるとストーブは点いているもののちょっと寒い。閉めようとすると住職が「あ、コロナですから開けといてくださいね。私が大きな声を出しますし、念のために」とおっしゃる。確かに声は大きい、、、。(2023年春詠)
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雨止んでなほ花冷の一日かな
雨が降ると寒いですね。予報ではそろそろあちこちで開花宣言が出る頃ですが、、、。(2023年春詠)
花冷や町家の長き三和土土間
たいてい桜が咲いている間に一度や二度は寒い日がありますね。特に県北、暖かいつもりで出かけるとひどい目に合います。多めに着込んで出かけるのがおすすめです、、、。(2022年春詠)
花冷やカレーの匂ふ裏通り
開花までもう一週間ぐらいでしょうか、散歩途中に観察する私の標準木の桜もだいぶ莟が膨らんできましたよ。また今年も桜の句をたくさん、、、。(2021年春詠)
花冷の庭に大工が木端焚く
掲句は昨年の今頃、川向うに見える大きな純和風のお家、昔ながらの大工仕事なのでしょう、長い間金槌の音が続いていました。どんなお家になるのだろうと見ていたある寒い朝の景です、、、。(2020年春詠)
花冷や脇本陣に囲炉裏の間
凱旋桜で有名な県北の新庄宿、ここまで行くと一足遅れの桜が楽しめると出掛けて行った昨年の句、、、。(2019年春詠)
花冷やまた開き読む師の訃報
覚悟を決めて準備されていたのだろう、Iさんより訃報のメール、没後五日目、、、。(2019年春詠)
花冷や木枠の窓の硝子鳴る
天気予報では春の寒波がどうやら終わりになる様子。ありがたい、、、。(2018年春詠)
花冷や煙は雲になり切れず
桜が咲けば決まったように花冷もやって来る。今年は開花と一緒に師の訃報まで届いてしまった。ことさら寒い花冷の日に、、、。(2018年春詠)
花冷や遠き工場の朝の楽
朝の始業のチャイムやら、ラジオ体操の音楽やら、歩いていると遠くの工場や会社からいろんな音が聞こえてくる。自らがその中で働いていた頃には聞くことが無かった音、こんな風に聞こえるものなのかと、五年も経って改めて思う、、、。(2016年春詠)