寒の雨は冷たくて寒くて好きになれない。とは言え日課はこなさなければならない。「濡れるからもっとくっつきなさい」と言ったって、犬は意に介さない。黙々と歩いて行く、、、。(2016年冬詠)
カテゴリー: 2016
点滴の雫のごとき雪解かな
一通り雪かきをしたらもうする事は無い。暖房の部屋から窓の外を眺めている。雪晴れの真青な空が見える。日差に融け始めた雪が、詰まっているのか古びた雨どいの途中から雫となって落ちている。今はちょうど点滴程度の速度、、、。(2016年冬詠)
大寒の日のうすうすと雲の上
大寒です、、、。(2016年冬詠)
中庭に日なた日かげや竜の玉
竜の玉が綺麗な季節になりました。増やすつもりは無いのですが、鳥が運んでくる種でいつの間にか増えてしまいます。狭い庭の、日向にも日陰にも、、、。(2016年冬詠)
山茶花の垣の疲れも春近し
節分です。近いも何も、明日から春ですね、、、。(2016年冬詠)
寒椿仰げば鳥の巣の見えて
見上げた寒椿の木の奥にひっそりと鳥の巣、鳥の姿は見えませんでしたので、何の鳥とも分かりませんが、、、。(2016年冬詠)
冬深しいつも十時の掛時計
二月です。掲句は某喫茶店の掛け時計、動いていません。飾りです。昨年吟行で児島の旧野崎家住宅へ行きましたが、こちらの古い台所の奥に掛かった掛け時計、動いていましたよ、正確に。野崎家住宅は細かい所まで気配りの行き届いた展示がされていて、また行ってみたいところです、、、。(2016年冬詠)
寒晴や音はすれども機影なし
一月も今日で終りです。寒ももう少し、という事で掲句を。寒いけど、どこかに春の近さが感じられる空の色です。機影はどこにあるのやら、、、。(2016年冬詠)
新築の家出来上がり春待てる
他所の事ながら新しい家が建つのは興味津々、散歩途中の楽しみだった。出来上がったのは今風の角ばった、屋根一面がソーラーパネルの家。我が家の頃とは工程も出来上がりもずいぶん違うなあと思っていた昨年の今頃の句。一年経つと家もすっかり周囲に溶け込んで、当たり前のようにそこにあります、、、。(2016年冬詠)
杖持つ手あげて横断冬の道
横断歩道の所まで杖を突いて歩いて来られた老人、信号が青になるとその杖を持ったままの手を上げて渡り始められた。杖は頭上高く、、、。(2016年冬詠)