木があると根本の周囲から雪が融けてゆく。大地も同じように日が当たっていても雪が早く融ける所とそうでない所がある。なぜだろうと、そんな事を考えていた時の句です、、、。(2016年冬詠)
カテゴリー: 2016
ストーブの煙二手に分かれ出る
長い筒の先にH型の吐き出し口がついたストーブの煙突、さすがに見かけるのは稀になってしまいました。私が毎年見かけるのは二か所だけです。一か所は国道429号線沿いの峠にある雲海卵の販売所。もう一か所は倉敷阿智神社の社務所の裏手にある小さな作業所のような小屋。懐かしい煙です、、、。(2016年冬詠)
水門の錆びし鉄鎖も凍てにけり
衆楽園の水門です。寒くなったり暖かくなったり、まだまだ続きます、、、。(2016年冬詠)
押しあひて屋根をはみ出す冬雀
隣家の屋根に夕日を受けて雀が並んで賑やか。どの雀も丸々として夏よりは一回り大きく膨らんで見える。次第に数が増えて、そのうち押されて端っこの一羽がはみ出し、ばたばたと反対側に飛んでいく。いったい何を話しているのか、、、。(2016年冬詠)
ヨガマットくるくる巻いて着ぶくれて
一目でヨガ教室へ通うと分かるご婦人方、それぞれにくるくる巻いたマットを持って教室へと消えていく。教室の中は暖かいのだろうか、そうでないとあのままではポーズもままならないだろう。と思えるほどに着ぶくれて、、、。(2016年冬詠)
ぬり椀の湯気たつ大根一口に
今年は野菜の値段が高いらしい。それも庶民的な白菜やら大根が高いとなると年金生活者は困ってしまう。最近我が家の食卓にモヤシが多いのもどうやらそのせいらしい。掲句は昨年の冬、あきさ亭での句会で頂いた大根、今年なら一口とはいかないだろう、、、。(2016年冬詠)
校庭に弾む子の声春近し
子供は風の子だからいつでも声は元気に弾んでいる。春が近いからと思うのは寒がりな大人だからなのだろう。一時賑やかだった校庭もチャイムが鳴ればまた元の静けさに、、、。(2016年冬詠)
日の光斜め斜めに冬深し
大寒を過ぎれば春までもう少しと、俳句を始めてからは思えるようになったが、どっこい寒さはまだまだ続く、、、。(2016年冬詠)
棘よりも赤き薔薇の冬芽かな
大寒、寒さここに極まると言った今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。冬芽も今が耐え時です、、、。(2016年冬詠)
雪の夜のホットミルクに薄い皮
吹くと皺が寄って、少しだけ片寄った隙間から啜るとアッチッチとなるぐらいが美味しいですね。最近は健康番組のおかげでこれが脂肪かなんて思ったりしますが、やっぱりしっかりと皮の張る濃い牛乳のほうを好みます、、、。(2016年冬詠)