待春のすでに熱持つ雨戸裏

我が家には昔ながらの雨戸があります。と言っても木製ではなく鋼板製の板戸です。だから日差しが当たるとその裏はすぐに熱を持ちます。まだこの時期は心地よい熱さですが夏にはひどい熱さになります。すなわち掲句は天気が良いのに雨戸を開け忘れた日のこと、、、。(2020年冬詠)

鳴り継いで踏切次へ日脚伸ぶ

しばらく大きな音が続いてその後に遮断機が降りてくる。音は小さめになりその頃には少し先にある次の踏切が大きな音で鳴り始めている。ちょうど一つ前の踏切を電車が通過する頃だ。まるで一月の次に二月が来るのと同じよう、、、。(2020年冬詠)

音させて一人踏みゆく霜柱

散歩する舗装された土手道から外れて河原に降りると、所々に霜柱が出来る広場があります。簡単に真砂土を入れて均しただけの広場で、全体が浮いたような霜柱の面が出来上がります。そこを一人、ザックザックと音をたてて歩きます。気分は子供の頃と同じですが、後に残るのは大きな大人の足跡です、、、。(2020年冬詠)

寒月へ点滅灯の入りゆく

昼間は音がしても雑音の中で気づかないだけなのでしょうか、夜に外に出ると飛行音が度々聞こえてきます。晴れていると点滅する航行灯(と言うのだそうです)がすぐに見つかります。多い時は一度にいくつも見えたりします。飛行機の高度によって見え方も違いますし、色もきれいです。たまたま掲句のようなことも、、、。(2020年冬詠)