太陽の下を歩いていると遠くから大きな雲の黒い影、ありがたい、出来る事なら逃げないで欲しい、と、、、。(2020年夏詠)
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横切つて鳶の影ゆく大夏野
いきなり眼の前を横切って行く黒い影、見上げれば鳶、風を捕らえて省エネ飛行の空はきっと涼しいのだろう、、、。(2019年夏詠)
猫にねこ草犬にいぬ草大夏野
猫が食べればねこ草、犬が食べれば犬草ですね。観察すると実は同じ草を食べています。小さい時にもらわれて、親から教えられた訳でもないのに、犬も猫もちゃんと自分でお腹の調子を整える術を知っています。すごいですね、、、。(2015年夏詠)
くつきりと雲の影行く大夏野
これは蒜山高原へ行った時の句です。少し高い位置から眺めた夏野を雲の影が動いて行きます。高原の雲は低く、自分の位置からさほど高くない位置を流れて行きます。その分影が濃いのでしょうか、影を引きつれてゆっくりと流れて行きます、、、。(2000年夏詠)
放たれて犬遠くあり大夏野
毎日の散歩コースの河川敷は、1キロメートルぐらいの区間に芝を植え、一度は公園として整備されたところだが、今は年に一二度草を刈られるだけで、次第に草原に変りつつある。整備された最初の年には、学区内の全町内会合同の運動会が開催されたほどのグランドや、ゲートボール場もあるが、ほとんど使われることはなく、犬を遊ばせるには絶好の場所である。そして私の日々の句作の場でもある。この句を詠んだのは、我家にまだ初代のプードルが健在だった頃、犬の代は変わったが、いまだに夏になると思い出す。良し悪しは別にして、自分では心に残っている句である。(2002年夏詠)