名園に続く裏木戸石蕗の花

昔はもっと広かったそうだからその名残なのだろう、名園とその古い旅館は高い板塀で仕切られていた。地元の旅館に行くことなど滅多にないが、前日から宿泊していた知り合いを迎えに行った朝、少し周囲を歩いてみた。名園側からは何度も見たその板塀を、裏から見るのは初めてだった。名園との近さに、なるほどと感心しながら歩いていくと木戸があった。もしやと思い、開けようとしたが、残念ながら釘で打ち付けられているらしく、開かなかった。それではと、少しだけ開いた隙間から覗くと、やはりそうだった。見慣れたところを裏から見るのは新鮮で、もう少し見たかったが怪しまれそうで身を引いた。木戸の傍らに石蕗の花が咲いていた、、、。(2010年冬詠)

「名園に続く裏木戸石蕗の花」への2件のフィードバック

  1. 岡山の名園と言えば後楽園ですが句の名園は聚楽園ですか?
    有名なお庭の様ですが一度も訪ねた事が有りません。
    打ちつけられた木戸を触っていると怪しい人と思われますね。

    1. 津山の名園と言えば衆楽園です。
      立派な庭ですが入園は無料です。
      個人的な意見としては、もう少し費用をかけて整備して欲しいと思っています。
      もったいない、、、。

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