近所の小さな神社、確かに狐は住んでいるらしい。が、神社でその姿を見たことはない。本殿裏にいくつか並んだ末社の端っこにあるお稲荷さんには、小さな陶器製の赤い口の狐が鋭い眼光でこちらを見ているが、まさかこの狐が夜になると姿を変えて出歩くなんていうこともないだろう。とすれば、周囲の竹薮のどこかに巣穴でもあって、その中からこちらを伺っているのだろうか。と思いながら見渡す竹藪のあちこちに、自生した万両が赤い実を見せている、、、。(2012年冬詠)
渡辺牛二の俳句ワールド
近所の小さな神社、確かに狐は住んでいるらしい。が、神社でその姿を見たことはない。本殿裏にいくつか並んだ末社の端っこにあるお稲荷さんには、小さな陶器製の赤い口の狐が鋭い眼光でこちらを見ているが、まさかこの狐が夜になると姿を変えて出歩くなんていうこともないだろう。とすれば、周囲の竹薮のどこかに巣穴でもあって、その中からこちらを伺っているのだろうか。と思いながら見渡す竹藪のあちこちに、自生した万両が赤い実を見せている、、、。(2012年冬詠)