稲架襖一枚で足る棚田かな

先週句会への道すがら見た吉備中央町あたりの田圃ではもう稲刈りが始まっていました。それは比較的大きな田圃でコンバインが動いていました。掲句は昨年、峠に差し掛かってからの小さな棚田です。あえて稲架を使われているようでした。棚田で手をかけて育て、稲架を使って干して、きっと美味しいお米になるのでしょう、、、。(2019年秋詠)

稲架襖残る山路のバスの旅

先日稲刈りが遅れていると書きましたが、始まりましたよ本格的に。と言っても今はコンバインですから稲架を見ることはありません。掲句は町内会の慰安旅行で、県境に近い山村で見かけた稲架襖の景です。以前は県境を越えて鳥取県に入ると、何段もの高い大きな稲架が建っており、バスガイドさんがその説明をしてくれたものですが、今はどうなのでしょうか、、、?今は昔、俳句を始めた頃にはこの辺りにもたくさんの稲架が見られました。朝の霧の中に幾重にも重なっている稲架襖はまるで水墨画のようでした。それを見ながらの徒歩通勤でした、、、。(2012年秋詠)