雨一夜水の形に花の屑

桜は毎朝散歩に行く土手の、舗装された道の両側に植えられています。ここへ引越してきたときには、まだ背丈にも満たない木でしたが、三十年近く経ち見事な桜並木になりました。多くはありませんが、毎年見に来られる方もあります。植えられたのは老人クラブの方々と聞いていますので、そのほとんどの方がすでに他界されたと思いますが、そのうち何人の方がこの立派に咲いた桜を見られたのでしょう、、、。近くに車を止めベビーカーを降ろす若い夫婦連れを見ながら、ふとそんなことを考えていました。(2010年春詠)