先週行きましたが、倉敷アイビースクエアの蔦、喫茶店エルグレコの蔦、見事でした。掲句は昨年の同じ頃、やはり倉敷での句、、、。(2017年夏詠)
月: 2018年5月
退屈な犬に卯の花腐しかな
歳時記の卯の花腐しの項には旧暦四月の頃に降り続く霖雨とあります。咲いている卯の花を腐らせる意とも。卯の花もそろそろ終わりでしょうか。梅雨間近の今日この頃です。犬も年取ると寝るばっかりです、、、。(2017年夏詠)
命ある証まくなぎ寄り来たる
夏になると出て来る。それも同じ散歩道の同じところで現れる。しばらく手で払いながら歩くと、居なくなる所もまた同じ。不思議だけれど、う、る、さ、い。ずっとそう思っていたのだが、ふとこれも生きている証かと、そんなふうに思った時の句、、、。(2017年夏詠)
蛇二匹見つけし我と三竦
今年も蛇のシーズンになりました。掲句は去年、たまたまの景です。蛇に争いがあるものなのかどうか、向き合った二匹に出会った私、しばらく動かず(動けず)、、、。(2017年夏詠)
緑なるもの多けれど柿若葉
緑がきれいです。中でも柿若葉、、、。(2017年夏詠)
植田から青田へ雨の五日かな
<早苗籠>-10 去年は田圃が植田から青田へ変わる頃に雨が多く何日も散歩に出られない日が続きました。やっと晴れて出かけると、田圃はもう青々として青田の様相を見せていたのです。早いものですね、、、。これで早苗籠の十句終了です、、、。(2017年夏詠)
夜の疲れ昼に癒して田の蛙
<早苗籠>-9 いまだに不思議なのですが、田圃に水が入ると急に蛙の声が聞こえるようになります。田蛙です。夜の田圃は賑やかです。一斉に鳴き出して、一斉に静かになります。これも不思議ですね。その蛙、夜に備えて休息しているのでしょう、昼間はいたって静かです、、、。(2017年夏詠)
牛洗ふやうに田植機洗はるる
<早苗籠>-8 昔は牛、今は田植機でありトラクターであります。丁寧に、丁寧に手入れをして器具庫の奥に仕舞われるのです、、、。(2017年夏詠)
水口の音のかろやか余苗
<早苗籠>-7 余苗は補植が終わるまで田圃の入り口近くにまとめて植えておかれます。補植の作業が終われば処分されたり、そのままの状態で次第に衰えて行ったりするのが余苗の運命です。ちょっと可哀そうですね。水口の水音はあくまで軽やか、、、。(2017年夏詠)
植田水澄んで足跡日燦燦
<早苗籠>-6 田植はあっという間に終わるのですが、それから何日もかけて補植の作業をされている姿を見かけます。一歩一歩足の運びに気を付けて、腰を曲げて、見るからに大変そうです。そして足跡が残るのですが、その足跡も最初はくっきりとしていたものが、日を追うて角がとれて薄くなって行くのです、、、。(2017年夏詠)