今は移転したが少し前まで我家から50mほどのところに消防署があった。消防署と言っても平屋建ての小さな支署で、消防車と救急車が各一台、消防士さんも10人に満たないほどだった。人数は少ないが、毎朝の点呼や訓練の時には大きな声が我家まで響いてきた。昼間通ることはほとんどなかったが、ある春の午後通りかかると救急車も消防車も出払って、赤いランプだけがぽつんと灯っていた。やけに静かだった。(2000年春詠)
渡辺牛二の俳句ワールド
今は移転したが少し前まで我家から50mほどのところに消防署があった。消防署と言っても平屋建ての小さな支署で、消防車と救急車が各一台、消防士さんも10人に満たないほどだった。人数は少ないが、毎朝の点呼や訓練の時には大きな声が我家まで響いてきた。昼間通ることはほとんどなかったが、ある春の午後通りかかると救急車も消防車も出払って、赤いランプだけがぽつんと灯っていた。やけに静かだった。(2000年春詠)