岡山県中部の山中に本山寺という私の好きなお寺があります。合歓の会の方々と吟行したおりに、たまたま傍の民家のお婆さんと話す機会がありました。家の裏側の畑の、真新しい猪の堀跡を「いっつもの事じゃけえ。よお知っとるもんで。こかあ、じゃが芋を植えとったけえなあ。小めえのが残っとるんじゃが」と笑いながら説明してくれました。いろいろ話しているうちに「息子と一緒に住んどったんじゃが、息子のほうが先に逝ってしもうて、一人になったが、、、」という事も聞き、それからというもの気になっていたのですが、先日訪ねると家はもう空家になっていました。家の裏側の畑には、相変わらず真新しい猪の堀跡がありました。(2010年秋詠)
どう読むのかな? いのいでし ですか?
それにしても猪が出る日常はなかなか厳しいですね。
熊出でしことは日常となると笑えません。
「ししいでし」です。