小さな六月とはよく言ったものだ、と思いながら暖かい十一月の河原を歩いていたら小六誠一郎さんを想い出した。早いもので、もう一年が来ようとしている。入院先の病院から最後の電話を頂いたのが11月19日だった。「病院からですが、今日帰れることになりました」「そうですか、おめでとうございます」「それで、申し訳ないのですが、五の日句会のほうはもう少し休ませてください」「もちろん、体調が良くなってからでいいですよ。ゆっくり休んでくださいね」と、そんな会話を交わして切ったと思う。最後になるなんて、思っても見なかったから、、、。日溜まりのような笑顔と大きなお腹を想い出すが、俳句を離れると、きっと厳しい社長さんだったのだろう、、、。先日会社のあった場所を通ったら、通るたびに見ていた屋根の上の看板が、別の社名に変わっていた。わかっていた事だが寂しかった、、、。(2013年冬詠)
いずれは訪れるそんな時、なるべくならばもっともっと向こうになって欲しい。
そしてそれまでを十分に楽しみたい。