<その2>川床は場所によって「かわどこ」と言ったり「ゆか」と言ったりするらしい。賀茂川沿いに並ぶ川床の明りを三条大橋の上から眺めました。どちらかと言うとまだ空の明るさのほうが勝っている中で、明りははんなりとした京都らしい華やかさを見せていました。川床から一段低い河川敷の薄暗がりの河岸には、多くのカップルが等間隔に並んで腰を下ろしているのが見えました。そこには、暗さと共に華やかさを増していく川床や川面とは、別の世界が形成されているように思えました。かぐや姫の歌「加茂の流れに」を思い出したりしました。(2012年夏詠)