窓から見えるのは山ばかり。色づいた雑木たちが落葉の季節を迎えている。その雑木たちを縫うようにして降り注ぐ日差の中を、落葉が切れ目なくきらめきながら降ってくる、、、。(2020年冬詠)
枯芒濡れて亡者の手のやうに
いつかどこかで見た地獄絵図のように、盛りを過ぎた濡れた芒の群が、まるで亡者達が手を上げているように見える。土手の上から眺めた冬の河原の景、、、。(2020年冬詠)
初時雨峠二つを越えてより
昨年の初時雨。倉敷の句会への途上、国道429にて、、、。(2020年冬詠)
コロナ一年マスク美人の増えしこと
ここへ来て下げ止まり感のある岡山県の感染者数、心配です。掲句は昨年、今年はさらに工夫が進み、皆さん美人になられています、、、。(2020年冬詠)
夢丈庵背山前山冬紅葉
もう一句。夢丈庵は仙人の庵の名前、京都にある鴨長明の方丈庵を参考にして、テント暮らしをしながら一人で建てたそうです。本当にカーナビも役に立たない山の中でした、、、。(2020年冬詠)
漢一人溶け込んでゐる冬の山
昨日の仙人、とても真似のできるものではありませんが、羨ましい気持ちも少し、、、。(2020年冬詠)
落葉より他に音なき杣の昼
大阪から来て自分で小屋を建て、電気も水道もない暮らしをしている仙人を訪ねた時の句。その小屋から見た風景が今ヘッダーに使っている写真。心豊かな方です、、、。(2020年冬詠)
爪研いで猫の出掛ける小春かな
立冬、いよいよ冬です。とは言うものの、過ごしやすい日々が続いています。もうしばらくはこのままであって欲しいものです、、、。(2020年冬詠)
片足を上げ神鶏の秋日受く
掲句は昨年、阿知神社の大きな鶏小屋に二羽の白色レグホン、だったのですが、先日行くとなんと顔が黒い???。よくよく見ると白色レグホンではなく、烏骨鶏が二羽に、、、。(2020年秋詠)
晩秋の残り少なき日を惜しむ
秋もあと二日。このところ落ち着いた天候で秋らしいのですが、もう、、、。(2020年秋詠