鯉跳ねて秋の均衡崩れけり

空と山と川と、それぞれの秋が程よく調和して静かに時が流れている。そんな中にどっぷりと浸っていると、いきなり川面で大きな音がする。目をやった時にはすでに半ば沈みかけている鯉、同時に水輪が大きく広がって行く。瞬間に私の頭の中の秋の均衡は崩れ去っていた、、、。(2016年秋詠)