掲句は昨年、大原美術館の後にある新渓園に雛めぐりの展示を見に行ったらまだ準備中でした。今年も先日行ったら準備中で、門の外で賑やかに餅花を飾り付けている最中でした。残念、、、。(2017年春詠)
流れより速き流れの春の鴨
逆の場面もあるのですが、雪解けで増水した川を、その流れよりも早く下って行った鴨がいました。まるで流れを楽しんでいるよう。きっと水の中の足はせっせと動いていたのでしょう、、、。(2017年春詠)
春障子ピタリと閉めて寺の留守
用事も無いのに呼び鈴を押してみるわけにもいかず、表から眺めただけですが、ピタリと閉まった障子の向うはいかにも静か、これはてっきり留守だろうと思った昨年の句です、、、。(2017年春詠)
もつたいな捨てられし枝に梅真白
近所に庭師をされている方の焼却場があります。切ってきた廃棄する枝をまとめておいて、たまると時々燃やされています。そこに一目で梅と分かる枝が積まれ、その枝に、、、。(2017年春詠)
卒業展急な階段続きけり
そろそろ卒業シーズンです。美観地区にある某ミュージアム、表にある「卒業展」の文字に誘われて入ってみた時の感想の句。作品のほうはよく分からなかった、、、。(2017年春詠)
満腹やあとは野となれ春の句座
今日は久しぶりの句会。掲句は昨年の二月、美味しいものを頂いての幸せ気分での句会、成績は?、さてどうだったか、、、。(2017年春詠)
春泥の道の出鱈目けんけんぱ
春泥の道、踏み出した靴の裏に柔らかい感触、慌てて次の足を出す場所を探す、そこがまたズルリと動く、オットットット、この繰り返し。抜け出した靴の周囲が見事に、、、。(2017年春詠)
路地あらば人あり春を描いてをり
倉敷美観地区での句。行けばたいてい何人かの絵を描いている人に出会うが、この日はやたらと多く、行く先々でスケッチブックに向かっている人に出会った。何人かで固まっていたり、一人ポツンと描いていたりと様々だが、いずれも春を描いていることに変わりはなかった(覗いて見た限りでは)、、、。(2017年春詠)
勢ひを音とし猛る雪解川
掲句は昨年の429号線沿いの谷川、激しく音を立てていかにも冷たそうな色をしてしぶきをあげている。水量の増えた川は怖いが魅力がある。今年は去年より雪が多い。きっと激しい音を立てているだろう。今週は同じところを通って句会へ行く、、、。(2017年春詠)
ぎこちなく釘打つ音や冴返る
近所から聞こえて来た釘を打つ音、素人、、、。(2017年春詠)