灯を落し生家まつくら虫時雨

ひと通り片付けを済ませ、生家を出ようとした時はもう夜中だった。「先に出てよ」と兄弟たちを外に出し、順番に灯を落していく。「いい?消すよ」声をかけて玄関の灯を落すと、途端に真っ暗闇になった。手探りで玄関に鍵をかけ、「お疲れ様」と兄弟たちを送る。順番に車が発車してしまうと、一人虫時雨の闇の中に取り残されてしまった。周囲に家が無いわけではないが、人の居ない家はほんとうに暗い。車まで、また手探りで虫時雨の中を歩いた。(2011年秋詠)

「灯を落し生家まつくら虫時雨」への2件のフィードバック

  1. 牛二さんは何人兄弟でしたっけ?
    皆さん田舎から出て行かれたんですね。
    田舎といえばただ今市議選の最中で、同期のK川君が立候補しているとか。
    当選は固いらしいです。

    1. 姉、妹、弟の四人です。
      K川君とはよく遊びました。先日実家の近所のお葬式(こういうことは一応長男なんで、私が担当です)で会いました。こっそり「市議に出るで」と言っていました。応援するとは言ったのですが、実家は空っぽだし、応援のしようがありませんね、、、。
      蛙の子は蛙です。しっかりがんばって欲しいものです。心で応援しています。

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