工業団地の一角にある勤務先から道を隔てた用地は、入る会社が無くてずいぶん長い間空地のままだった。そちらに面した会議室からは遠くまで見渡せ、四季折々の空が眺められた。会議も丁々発止と議論を戦わすような会議は面白いが、窓を背に陣取った気に食わない上司の一方的な話を聞くだけのような会議も多かった。そういう会議の時は、聴いているような顔をして上司のほうを見つつ、退屈すると視線を少しだけ上げる。するとそこには四季折々の空があるのだった、、、。やがてこの空地にも会社が入り、出来たのは鉄工所で、平屋だがとてつもなく屋根が高い建物だった。おかげで会議室からの眺めは完全に遮られ、私の密かな楽しみは奪われてしまった、、、。(1997年冬詠)
四季折々の空があるのだった、、、の中で冬の空を詠んだのは会議の空々しさを訴えているのですか?
春の空 とするとなんだか暖かい会議を連想させる様な気がします。
夏の空、秋の空だとどんな会議なんでしょう?
いいえ、見上げた時には心はもう会議から離れていますね。