いつも思う事ですが、稲の生長って早いですね。ほんの一か月前が田植だったような気がするのですが、もう青々とした田圃になっています。お百姓さんはちょっと一息、田圃にいるのは鷺だけです、、、。(2023年夏詠)
投稿者: 牛二
見上げたる屋根に隙間が梅雨晴間
梅雨に入りましたね。掲句は昨年、古民家の農家に移転した某蕎麦屋さんでの句。早く着き過ぎて、開店待ちの場所が長屋門の屋根の下、ふと見上げると天井の無い屋根裏の、瓦の隙間から空が見える。その日も雨、いずれ直すのか、これを良しとするのか、、、。(2023年夏詠)
滑空の低さ競ふか夏つばめ
雨上がりの河川敷の公園、よくまああんな低い所をあの速さで、と感心する燕の飛翔。天気が悪いと餌となる虫が低い所を飛ぶのがその原因らしいが、それにしても低すぎる。ちょっと羽の角度を間違えると地上に激突、なんて事をつい考えてしまう、、、。(2023年夏詠)
網戸して隣家の客の声高し
相変わらずだなあ、と、一声聞けば分る隣家の客。お元気そうで何より、、、。(2023年夏詠)
明易や夢の続きに鳥の声
今日が夏至、どうりで、、、。(2023年夏詠)
故郷は夢の中にも河鹿笛
前にも書いたかも知れません。実家の近くの小川には河鹿蛙が生息しています。数は昔ほどではありません。それでも夜は声を聴きながら眠ります。多い季節には慣れないと寝不足になるぐらいです、、、。(2023年夏)
紫陽花のその下抜ける猫の道
生垣のようになった紫陽花の下から、ひょっこりと見覚えのある猫の顔。紫陽花があるのは近所の〇〇さんの家、猫はその近所の数軒離れた△△さんの家の猫。こんな所に抜け道があったのか、、、。(2023年夏詠)
しつかりと壁を捉へて蔦茂る
ちょっと風情の無い話になりますが、普通の民家の壁に蔦を這わせると壁がダメになってしまいます。楽しんでいるうちは良いのですが、飽きてしまって剥がそうとすると壁も一緒に、なんて事になってしまいます。掲句は他所の蔦、私は十分に楽しみましたが、、、。(2023年夏詠)
谷川の水の中より缶ビール
実家の冷蔵庫、通常は人がいないので電源を切ってあって、ただの箱です。だからビールは家の前の谷川で冷やします。ほどよく冷えますよ、、、。(2023年夏詠)
表戸を閉ざし青蔦覆う家
車で通りがけに見るだけだからはっきりとは言えないが、たぶん空家、蔦に覆われている。家にとっては迷惑な蔦だろうが、外から眺めるぶんには濃い緑が目に優しく美しい、、、。(2023年夏詠)