ファインダー中に婿どの秋の空

これはファインダー越しの婿殿、青空の下で凛々しく見えました。雨が降ったら大変だね、と言いながらその日を迎えたのですが、幸い抜けるような青空の日でした。普段の行いが良かったのでしょうね、、、。(2015年秋詠)

挨拶の慣れぬ事なり秋暑し

もともと口が達者なほうではないが、それでも会社勤めをしていた頃はそれなりに臨機応変に対応できていたように思うのです。それがどうも、退職してからと言うもの、、、。で、明日の句に続きます、、、。(2015年秋詠)

腑分け図を見て来し後の秋気かな

津山の城東地区に洋学資料館があります。昨年そこの企画展で江戸時代後期に津山で行われていた罪人の死体を使った腑分け図の展示があるというので怖いもの見たさもあって見に行きました。その後で詠んだ句です。迫力がありました、、、。(2015年秋詠)

秋驟雨梁に雀が羽ふるふ

いきなり降り出した雨を部屋の中から眺めていると雀が一羽飛んできた。雀は部屋の前のカーポートの梁にとまり、ちょうど映画のシーンで人間が雨宿りに入った軒先で、「いやあまいった、ひどい降りだなあ」と雨を見ながら手で濡れた着物の雨水を振るう場面のように、雨を見ながら羽を振るって手入れを始めた。全くこちらに気づいていないその仕草が自然で面白かった、、、。(2015年秋詠)

老人と話して秋の蚊に刺され

吟行途中で話しかけられ、しばらく逃げられずにいるうちに蚊に刺され、あちこち痒くなってきたときの句です。お年寄りの話は出来るだけ聞いてあげるようにしていますが、この時ばかりは途中で、、、。(2015年秋詠)