よそ向いて熟るる花梨の実が一つ

近くの空地に植えられている木が花梨と気づいたのが数年前、その木にやっと実が付いたのが去年。花梨の実はどの木を見てもあっちやこっちを向いて熟れているので、たった一つ付いた実がどういう風に育つのかと楽しみに見ていたら、やっぱり重力に抵抗するような方向を向いて熟れて来た、、、。(2019年秋詠)

ご自由にお取りください花梨の実

倉敷阿智神社の社務所、窓口に各種のパンフレットと共に花梨の実が置いてある。その傍に「ご自由にお取りください」の張り紙が。香りに誘われて一つ頂くことにする。出来るだけ形の良いものをと選ぶが、そこは花梨の実、それぞれに自己主張が強い、、、。掲句は昨年、今年はどうかなと先日の句会の折に覗いてみたら、ありました。今年はもう遅いのか二つだけ、、、。(2014年冬詠)