用水の二手に分かれ春の音

水は四季折々の音を聞かせてくれます。散歩途中に越える用水路、その石橋の手前で二つに分かれ、越えた流れがすぐにまた二つに分かれています。それぞれが賑やかな音をたてる、なんとも複雑な構造です、、、。(2016年春詠)

首まはしコキコキ音が鳥帰る

コハクチョウの北帰行が始まったと聞いたのはもうずいぶん前のような気がする。散歩途中で見かける川の鴨たちもそろそろ旅立つのだろうが、もう帰りますと言ってくれる訳ではなく、知らないうちに旅立ってしまう。何だか川が広くなったなあと感じる日が近いのは確かだ、、、。(2016年春詠)

凍ゆるむ朝一番の鶏鳴に

どの家か分からないのですが、近所の農家に一軒だけ鶏それも雄を飼っているようで、朝の散歩の途中で時々コケコッコーと大きな声が聞こえてきます。寒い間は聞こえなかったので、夜明が早くなった、ということなのでしょう、、。(2016年春詠)

氏神へ続く裏木戸やぶ椿

氏神様の東側に高い板塀があって、木戸が設けてある。その向こうに大きなお屋敷が見える。いつも大きなお屋敷だなあと思いながら、木戸を開けるのは憚られるので、塀の上の屋根を眺めていた。ある日ちょっと散歩の足を延ばして、そのお屋敷の向こう側を通ってみた。門側から見ると、開放的な庭の続きにその木戸があり、その向こうに、当たり前だが、今度は氏神様の屋根が見えていた、、、。(2016年春詠)